はじめに
日本茶には多くの健康成分が含まれています。
現在でも発見されていない効果効能がありますが、今回はその中でも身近でためになる効果を
おすすめ度順に4つご紹介します。
昔からお茶には「朝茶は福が増す」や6世紀の中国の医学書には「苦茶は寒で、毒なし。五臓の邪気を払い、下痢、熱による口の渇き、胃腸病、たちの悪いできものなどを治す。久しく服すれば、心を安じ、気を益し、頭を良くし、眠りを少なくし、身を軽くし、老いを能くし、老化を抑える」と書かれているほど、健康効果が高い飲み物です。
現在分かっている健康効果は以下の通りです。
殺菌(食中毒・病原菌)、腸内細胞の改善、抗動脈硬化、血小板凝集抑制、血管内皮機能保護作用
血中コレステロール、中性脂肪の上昇抑制、高脂血症抑制、血糖上昇抑制機能、糖尿病の予防
抗炎症、抗アレルギー作用、脳・自律神経系調整作用、認知障害予防作用、抗肥満作用、
肝臓機能保護作用、抗がん作用、免疫機能改善作用、消臭・抗う蝕作用、抗ウイルス作用、
血圧上昇抑制作用、高血圧・脳卒中予防、リラックス作用
これらの中から特に効果が期待できる機能を5つ紹介します。
お得な健康機能4選
生活習慣病の予防
お茶に含まれる「カテキン類」は高血圧を予防し、肥満を抑制します。
効能としてそれぞれ抑制する物質が異なりますので、詳しく解説します。
まず、血圧が上がる原因は血液中のアンギオテンシノーゲンという物質が関わっています。アンギオテンシノーゲンは腎臓の酵素レニンによってアンギヲテンシンⅠとなり、これがさらに変換酵素によりアンギオテンシンⅡに変換されることで、強い血管収縮作用を持つようになる。これが血管を収縮させ、血圧を上昇させる原因の1つとなっています。カテキン類にはこの変換酵素の働きを抑える効果があります。
次に肥満につながる原因は、食事で摂取されたでんぷんやショ糖が唾液に含まれる酵素α-アミラーゼや小腸から分泌される酵素のスクラーゼなどによってブドウ糖(グルコース)に分解され脂肪として吸収されます。お茶に含まれるカテキン類はでんぷんの分解を抑えてブドウ糖の生成を妨げる効果があります。
抗酸化作用
お茶に含まれるカテキン類は活性酸素を抑える働きがあり、体内組織の老化を防ぎます。
人は呼吸により酸素を体内に取り込んで生きています。酸素は最終的に二酸化炭素や水として体外へ排出されますが、精神的・肉体的なストレスを強く受けたり、強い紫外線を浴びたり、喫煙などの酵素の代謝がスムーズに行われなくなり、一部が体内で「活性酸素」となります。この活性酸素は反応性が高くて無差別に体内の組織を傷つけます。特に精神的ストレスを継続的に感じると発生しやすくなります。
またお茶にはコーヒーやココアには含まれていないテアニンという成分があります。お茶特有のテアニンは爽やかな甘味とうま味を示す重要な味成分で、摂取するとα波が増えて脳がリラックスする効果があり、活性酸素の発生を抑制します。
殺菌・抗菌効果
お茶には強い殺菌作用があることが古くから知られていました。通常飲むお茶の半分くらいの薄い濃度でもコレラ菌に対し強い発育阻止効果があります。
また、腸管出血性大腸菌(O-157)に対しては通常の4分の1程度の濃度でも殺菌効果があることが分かっています。さたにO-157だけでなく抗生物質耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対しても低濃度で殺菌効果があります。
口臭・虫歯予防
カテキン類やフラボノール類・クロロフィルには消臭作用があり、口臭対策として使われています。
またカテキンには虫歯菌の繁殖を抑える働きがあります。そもそも虫歯は歯についている虫歯菌が糖分を利用してグルカンという多糖体を作ります。グルカンが菌の表面でプラークを作り、そのプラークで虫歯菌が酸を作り歯に穴をあけます。これが虫歯の原理です。
さいごに
日本茶に含まれる成分には日々の生活で気にすべき健康リスクに対して効果があります。
特にカテキンは幅広い活躍があり、日本人の健康寿命を延ばしている一端になっているはずです。
日本茶を生活飲料として意識的に取り入れてみるのはどうでしょうか?
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