「お茶と言えば静岡のお茶!」
そう思う人は多いのではないでしょうか?
でもいざ(静岡/お茶/おすすめ)と調べるとたくさんのお茶があって驚いたと思います。
私もそのひとりです(笑)。
そんな静岡のお茶には、有名な銘柄だけで4つ(掛川茶・本山茶・川根茶・天竜茶)もあります。
4つのお茶にはひとつひとつ味・香り・クセに違いがあり、好みが分かれます。
ひとりでゆったりとした時間を過ごすときに飲むお茶であったり、食事のひとときをさらに楽しむためのお茶であったり、また贈り物用として選ぼうとしている方には、飲んだことがないお茶・知らないお茶を選ぶことは非常に悩まれることでしょう。
今回は静岡の美味しいお茶に巡りあいたいと悩んでいるあなたに、お茶選びの参考になる記事をつくりました。
あなたが使おうとしているシチュエーションにぴったりのお茶をご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも静岡茶とは?
静岡茶は静岡県で生産されているお茶のことです。
静岡県での茶栽培は非常に古く、鎌倉時代に中国へ留学していた僧侶がお茶の種を静岡で栽培したことからはじまります。
その後時代は移り変わり、明治になると元武士の人たちの新たな職として茶栽培が拡大していきました。茶面積の拡大によって生産量が徐々に伸び、国内外に広く普及したことによって多くの人々に親しまれる地位を確立しました。
茶栽培では特に牧之原台地での生産が県下で最も多く、日本全体でみても緑茶出荷量は日本一を誇ります。牧野原台地以外でも県北の南アルプスの麓では、気温の寒暖差を活かした茶栽培も広く行われており、北から南までお茶の一大生産地となっているのです。(なんと作付け面積日本一!)
しかし近年では、山の斜面で栽培されていることから生産量にあった大型摘採機の導入が厳しく労働環境が厳しいという側面と、後継ぎ不足や高齢化、急須で淹れる需要の低下の側面によって作付け面積が縮小しているようです。。。
静岡茶の有名銘柄って何があるの?
静岡県では、県北から県南まで広く茶栽培がされており、有名なものから知る人ぞ知る一品まで数多くのお茶があります。そのなかでも一般的に知られており、特に有名な4つのお茶についてご紹介します。それぞれの栽培地での特徴や、おすすめの飲み方、シチュエーションをご紹介しますので、ぜひあなたにぴったりのお茶を見つけてみてください!
川根茶
川根茶を一言であらわすと「最高品質のバランスを持ったお茶」です。
どういうことかというと、それは茶葉の栽培されている環境に秘密があります。
川根茶は南アルプスの水が流れ込む大井川上流・中流域で栽培されており、
この「南アルプス」が川根茶の味の根幹を支えています。
「南アルプス」は海からの風を受け止め多くの雨をもたらし、夜には湿った冷気を運んできます。
この多くの雨はお茶の樹に新鮮な水とミネラルを与え、茶葉は栄養を十分に吸収することができます。また湿った冷気は茶葉の乾燥を防ぎ、日差しを受けて甘さを引き出すのです。
「南アルプス」からもたらされる恩恵によって川根茶は、苦みが少なく甘さと深いうま味を備えた
「最高品質のバランスを持ったお茶」となるのです。
では、素晴らしい特徴をもった川根茶はどんなシチュエーションで飲むのがおすすめなのでしょうか?
それは、、、
「午後3時にお茶菓子と一緒に飲む時」です!
なぜかというと川根茶は苦みが抑えられ、適度な甘さをもったお茶ということなので、
ぜひお茶菓子と一緒に楽しんで飲んでほしいからです。
茶菓子の甘さをしっかりと味わいつつ、川根茶のもつ甘味も味わってもらうと、
それはそれは至福の時間となること間違いなしです!!
※最高品質の味を楽しむための淹れ方
最高品質のお茶を味わう淹れ方は、80℃くらいの熱めのお湯で淹れることです。
品質が良いので熱で香りが損なわれることなく、うま味と渋みを感じることができます。
スーパーなどで売られているお茶と同じ淹れ方をした時とは全く違った印象になるので、ぜひ試してみてください!!
※おすすめの川根茶
樽脇園:新月茶
川根茶でおすすめする商品は樽脇園さんの「新月茶」です。
川根茶の特徴であるバランスのいいお茶となっています。
また生産者さんのこだわりとして「無農薬・化学肥料の不使用」で栽培されており、人の健康への配慮もぬかりないこともおすすめのポイントです。
なお購入にあたっては、オンラインショッピングで購入可能です。
ぜひおひとつ買って日本茶の美味しさを楽しんでください!
掛川茶
掛川茶をひとことであらわすと「右ストレート級の甘さをもったお茶」です。
そんな甘さを特徴にもったお茶ですが、なぜ他のお茶とここまで差ができてしまうのでしょうか?
それは茶葉からお茶にする時の製造方法と茶葉の厳選に秘密があります!
じつは掛川茶は他の静岡茶と違い、製造する時の蒸し時間が長い「深蒸し」で作られています。
通常の蒸し時間より長い時間蒸すことにより、茶葉の持つ青臭さを取り除きコクを生み出すことができ、また茶葉の酸化をしっかり抑えることで渋みが取り除かれ、トロッとした甘さを生み出すのです。
つぎに茶葉の厳選では、ほかの日本茶にはほとんど見られないほどの強い制限があります。
特に掛川産掛川茶と表記されるには、静岡県掛川市で生産された荒茶を100%使用した場合にのみ許されるそうです。複数の荒茶をブレンドし味や品質を均一化している一般的な方法とは大きく異なっています。
では「右ストレート級の甘さをもったお茶」は、どんなシチュエーションで飲むのがぴったりなんでしょうか?
それは、、、、
「夜ソファーに腰かけてゆっくりしているひととき」です!
なぜかというと、掛川茶のトロッとした甘さは1日の疲れを和らげることができるからです。
甘いという味覚は心理的なストレスを軽減する効果があり、また緑茶効能のひとつである抗酸化作用は体の中に発生した活性酸素を取り除く効果があります。
1日の疲れを体の中からリフレッシュをしましょう!
※甘さを最大限まで引き出す淹れ方
掛川茶の甘さを最大限に引き出すには、ぬるま湯(40℃~50℃)でじっくり茶葉を抽出する淹れ方がぴったりです。茶葉をを急須に入れ、3~4分ほど蒸しながらお茶ができあがるのを待ちましょう!
時間をかけて抽出したお茶は、角がとれ口当たりがまろやかで、甘さをしっかり感じることができます。美味しい1杯のために待つ時間も楽しいものですよ!
※おすすめの掛川茶
JA掛川市:天葉(あまね)
JA掛川市の販売する天葉は30gで1,200円もする高級茶葉となっています。
その値段の高さを裏切らない味わいは、きっとリピートしたくなること間違いなしです。
茶葉の入ったケースは小ぶりでデザインも最高にかわいいのもうれしいですね!
私は飲み終わった後のケースは職場用として他の茶葉を保管しています。
購入して損することは無いと確信している商品となっていますので、ぜひ一度購入してみてください!
本山茶
本山茶を一言であらわすと「戦国時代を感じるお茶」です。
本山茶は静岡茶のなかでも歴史が古く、800年以上前から生産されているお茶になります。
鎌倉時代からスタートした茶栽培は戦国時代に華開いた茶の湯文化の後押しもあり、幕府ご用達のお茶となりました。
そんな古くから人々に好まれてきた本山茶の味は、栽培されている環境によって生み出されています。
本山茶は県北部にある南アルプスの伏流水を含む安倍川流域で栽培されています。
ダムのない珍しい川である安倍川は、南アルプスからもたらされる栄養を余すことなく茶葉に与えることができるのです。
そんな環境で育った茶葉は、爽やかな香りと深い滋味を生み出し、戦国時代に幕府の方たちが好んだ味を楽しむことができます。
では「戦国時代を感じるお茶」はいったいどんなシチュエーションで飲むのがおすすめなのでしょうか?
それは、「すごく追い込まれた仕事の相棒として飲む時」です!
仕事で追い込まれた時、心はいっぱいいっぱいになってしまいますよね?
そんな時、人はミスをしやすくなっています。
普段ならしないミスをしてしまい、余計に焦ってしまうこともあるはずです。
そんな時に飲むのが、本山茶です。
本山茶の歴史ある深い滋味が、戦国時代の武将の知略と落ち着きをあなたにもたらしてくれるはずです!
※歴史を感じるための飲み方
本山茶の特徴である歴史を感じるためには、多煎で飲むことが重要になります。
お湯は70℃くらいのお茶で、150mlほどの少量のお湯で何回も淹れて飲むことがポイントです。
初めの1杯はまるで、戦国武将の苦悩を感じるかのような苦みを感じることができ、2杯目以降は少しずつ甘味をましていきます。2杯目以降の味はまるで武将が成長し、成り上がったすえに平穏な日々を手に入れたことが想像できるような味となっています。
回数をかさねるごとに変わる味をぜひ楽しんでください!
※おすすめの本山茶
阿久津茶本舗:梅ヶ島
今回ご紹介する本山茶は、安倍川上流のさらに奥にある標高1,000mの高地で栽培されているお茶です。厳しい環境で育った茶葉は、深い滋味と爽やかな香りを楽しませてくれます。
1,350円で800年以上の歴史を持つ日本茶を楽しむことができることに、生産者に感謝したいですね!
伝統・歴史のワードに心くすぐられた方はぜひ購入してみてください。
天竜茶
天竜茶を一言であらわすと「キレっキレの爽やかさをもったお茶」です。
他の静岡茶は製造工程の蒸し時間が一般的な蒸し時間や深蒸しであるのですが、天竜茶は「浅蒸し」で作られています。この浅蒸しで作られていることが、天竜茶の特徴である「キレっキレの爽やかさをもったお茶」になるのです。
そもそも天竜茶は天竜美林とよばれる森林面積9割の土地で栽培されており、他の静岡茶よりも涼しい環境で栽培されています。森林に囲まれた場所のため、日照時間が短く朝晩の気温差が激しい環境におかれています。この環境で育ったことにより、茶葉は柔らかく、苦み成分の少ない清廉な味わいとなるのです。
また浅蒸しで作れているので、お茶を抽出したさいの色味が透き通った黄金色をしています。
見た目も美しく、高級感溢れるお茶となっています。
では「キレっキレの爽やかさをもったお茶」はいったいどんなシチュエーションで飲むのがおすすめなのでしょうか?
それは、「食後のコーヒー代わりの1杯」を飲む時です!
食事で口の中に残った脂や、香りをキレ味鋭い天竜茶を飲むことで、すっと食後の活動に気分を向かわしてくれます。コーヒーだとカフェインが強くて苦手という方や、ジュースのように砂糖が気になる方にはぜひ天竜茶を飲んでいただきたいです。
※キレっキレの味を楽しめるお茶の淹れ方
天竜茶の特徴である切れ味鋭いお茶の味を味わう淹れ方は、写真のように80℃くらいの熱めのお湯で抽出しつつ、そのまま氷で急冷する方法です。
熱いお湯でさっと茶葉から味と香りを抽出し、ぎゅっと氷で急冷することで、お茶の味にキレが増します。お湯のみで淹れる淹れ方でも切れ味を楽しめますが、氷でお茶を締めることでその切れ味を何倍にもなります。
ぜひ試してみてください!!
※おすすめの天竜茶
茶来未(chakumi):静岡天竜煎茶(金)
ご紹介する天竜茶は茶来未さんの「静岡天竜煎茶」です。
天竜川上流で栽培された茶葉は、山間部の朝霧に包まれることにより上品な香りを楽しむことができます。キレのある爽やかな口当たりと深みのあるうま味があなたの心を虜にすること間違いないしです!
さいごに
どうだったでしょうか?気になるお茶があればすごく嬉しいです。
今回ご紹介したお茶は静岡茶のなかでも有名なお茶で味・香り・品質とも素晴らしい商品ばかりで、日本茶を初めて急須で淹れる方にも大変おすすめです。
ぜひ一度商品を購入してみてご自宅で楽しんでみてください。
当サイト「一福」では他にも日本全国の日本茶をご紹介しています。
気になる方はぜひこちらからご覧ください。
※今回参考にしたサイト
・KAWANE-CHA:https://www.kawane-cha.jp/why/
・CHANOYU:https://www.e-cha.co.jp/contents/
・静岡茶商工業協同組合:https://www.ocha.or.jp/about/
・山と茶:https://yama-to-cha.com/farm/f002/
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