お茶の保管ってどうすればいいの?そんな疑問をすぱっと解決します!

Q&A

お茶を茶葉タイプで購入した時、

「これってどうやって保管するの?」
「お茶って賞味期限あるの?」

など困ったことはないでしょうか?
日本全国のお茶を紹介してきた私も初めて茶葉を購入した時は、あなたと同じように困っていました。

そこで今回は茶葉を初めて購入する人や、買ったはいいけど保存方法が分からず開封できていない人へ向けて、茶葉をいつまでも美味しく飲むための保管方法を解説します!

お茶の食品としての特徴

お茶に賞味期限ってあるの?

日本茶はお湯で抽出して飲むもので、食品という認識が少ない人もいると思いますが、じつはれっきとした食品にあたります。
そのため茶葉を購入したさい、袋の裏面には「賞味期限」がきちんと記載されています。

基本的に茶葉の賞味期限は未開封のもので、半年~1年のものが多いです。
お茶の産地、製造方法、茶葉の使用箇所によって賞味期限は変わりますので、必ず購入時に確認しておいてください。

お茶の苦手なものとは?

茶葉にとって苦手なものがあります。
それは光・熱・湿気・臭いです。
この4つは保管するさいにも必ず押さえておくべきものなので、それぞれの注意点をまとめていますのでご覧ください。

光(直射日光・室内灯)

じつは知っている人は少ないかもしれませんが、お茶に光は天敵です。
特に紫外線のような強い光は茶葉の細胞を壊してしまう恐れがあります。
茶葉を購入する時、中身がみえるように包装されているものが少ないことに気づいていますか?
これは商品を光から守るためにしているのです。

また近年LEDライトがはやっていますよね、LEDライトもお茶の品質を劣化させるおそれのある要因の一つです。LEDライトは紫外線は含んでいませんが、従来の白熱電球より波長の強い光で構成されています。そのため日光に含まれる紫外線ほどではありませんが、茶葉の品質を劣化させてしまう恐れがあります。

ちなみに、日本茶最大手の伊藤園の「おーいお茶」にはコンビニの強い光からお茶を守るための工夫をしています。

詳しくは、こちらの画像とURLをご確認ください。
(URL:https://www.itoen.jp/oiocha/kodawari/02/

日本最大手のお茶メーカーも光に対して気を付けていることから、私たちも気を付けておくべきでしょう!

熱(高温・低温)

熱もお茶の品質を保つために気をつけておくべき点です。

そもそも煎茶を製造する工程で「火入れ」という工程があります。

「火入れ」とは、茶葉を乾燥させ香りや甘味を封じ込める作業になります。
この「火入れ」の工程で強く火を入れすぎると、お茶の魅力である風味(香り)を飛ばすことになり、
また火入れが甘いと苦みが強く出てしまいます。
つまり製造工程で「火入れ」は最も神経を使う工程なのです。

せっかく職人が完璧な「火入れ」を行っても、高温になる場所で茶葉を保管していたりするとせっかくの風味が損なわれてしまいます。

一方で低温での保管についても、冷蔵庫のような10℃以下で保存する場合に注意が必要です。

なぜなら低温で保存すると茶葉の細胞が縮むことがあり、低温に保管しておいた茶葉をすぐ使うと香りが立たず購入した時の新鮮さが損なわれてしまう可能性があるからです。

冷蔵庫などの低温で保管されていた場合は、お茶を淹れる前に常温にならした後に淹れてみてください。

イメージは冷凍食品を解凍する感じです!

湿気

お茶の最大の天敵は湿気です。
これは茶葉だけでなく、塩・砂糖・珈琲も同じではないでしょうか?

日本茶とは乾燥した茶葉をお湯で抽出することで、風味やうま味を味わう飲み物です。
つまり茶葉が湿気ていればいるほど、本来ぎゅっと抽出されるはずだった成分が、茶葉に残り続けうまく抽出されない現象が起こります。

この湿気による残念感を例えると、
「しなっしなになったポテトチップスをひと嚙みした時のガッカリ感」が一番近いです。

「茶葉=湿気天敵」ここは必ず押さえてください。

臭い

お茶が苦手なものの最後は臭いです。
保管するさいに臭いが強いものと一緒においておくと、その臭いをお茶が吸収してしまいます。
そのため匂いの強い芳香剤や漬物や食品と一緒に保存してしまうと、それらの臭いを吸収し、お茶を淹れた時に風味を損なってしまいます。

そもそもお茶が臭いを吸収するのは、お茶の葉に含まれている「ポリフェノール」が活性炭のような微細構造をしており、小さな穴に臭い成分が吸着することで消臭されるのです。
イメージ図を以下に貼っていますので、参考にどうぞ!
(臭いそのものを無いものにするというよりは、臭いを別の場所に移しているのが原理です。)

https://senken.co.jp/posts/great-technology-sony-3
https://www.unitika.co.jp/acf/about/

お茶の保管方法

お茶を保存するには光・熱・湿気・臭いに注意することは前述したとおりです。

ここでは保存方法についてメリット・デメリットを併せて解説します。

個別容器での常温保存

茶葉を「産地・銘柄」を基準に容器ごとに分けて保存する方法です。

・メリット
個別保存のため、容器ごとに何が入っているかが判別しやすい。
茶葉の袋を縛って保存するより「湿度・臭い」に対して有効である。
自分好みの茶筒を使うことでテンションがあがる!

・デメリット
「湿度・臭い」を除くことができる材質を選ぶor乾燥剤を併せて使う必要がある。
茶筒を購入する手間と費用がかかる。

冷蔵庫での冷暗所保存

茶葉を冷蔵庫に保存する保存方法です。

「光・熱・湿度」から茶葉を守ることができ、とても有効な保存方法のひとつです。

冷蔵庫の中は気温が2~6℃で設定されており、室内より乾燥されていることがおすすめしている大きな理由です。

・メリット
保管時は暗くなるので、光の影響がほとんどない。
冷暗所のため、高温の影響を受けない。
冷蔵庫の中は湿度が低いので、湿気の心配がほとんどない。

・デメリット
臭いが強い食品があると臭いの影響を受けてしまう。
低温から取り出してお茶を淹れるさいは、一度常温に戻す必要があり手間がかかる。

おすすめ商品

ここでは私が保存するときに良かったと思う商品を2つご紹介します!
メリット・デメリットも併せて紹介します。

珪藻土素材の容器

・メリット
①低価格で入手可能です。
②容器自体が湿気を吸う素材のため、茶葉が湿気を吸収するのを防げます。

・デメリット
①密閉ができない。
②臭い対策が困難です。

ステンレスタイプ容器+シリカゲル(乾燥剤)

・メリット
①密閉されており、倒れた時に容器内の茶葉が外にこぼれない。
②臭いに対し効果がある。

・デメリット
①湿度に対して弱いため、乾燥剤を併用する必要がある。
②もしサビてしまうと、茶葉の風味を損なってしまいます。

なお、シリカゲル(乾燥剤)の品質はダイソーなどの百円ショップで購入したもので問題ありません。

※ちなみに

シリカゲル(乾燥剤)を再利用するのは危険!

市販のシリカゲルは青色から色々orピンク色になったさい、電子レンジの加熱で乾燥剤としての性質を復活できるとありますが、あまりお勧めしません。

特に百円ショップで購入したシリカゲルを電子レンジで復活させようとすると、復活に長時間かかってしまいました。また、包装紙も加熱に弱く溶け出したことが多々ありました。

やはりシリカゲルは使い捨て、もしくはしっかりとした珪藻土のスティックのようなものを準備しましょう!

さいごに

お茶を楽しく飲み続けてもらうためにぜひ保管方法にも気を付けてみてください。
特に「光・熱・湿度・臭い」は意識して保管してください。

今回紹介した保存方法は私が試してよかったものになっています。
もし他に良い方法があれば、ぜひ教えてください!

当サイトは日本全国の高級煎茶を紹介しています。
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