日本茶の歴史は古く全国各地に広がっていますが、その中でも800年の歴史を持もつお茶はなかなかありません。
古くから栽培されてきたのには何か理由があります。
日本茶の歴史を味と香りで楽しむにはこれからご紹介するお茶がピッタリでしょう。
お茶の歴史と味の特徴を詳しくまとめていますので、最後までご覧ください。
歴史あるお茶の正体とは・・・?
800年もの歴史をもつお茶の名は「本山茶(ほんやまちゃ)」といい、静岡県を代表する日本茶のひとつです。
静岡のお茶は鎌倉時代の中期に僧侶によって伝わったもので、特に人々の間に流通しはじめたのは江戸時代になってからだそうです。
戦国時代から茶の湯文化が花開いたこともあり、江戸時代には幕府主催の茶会で使われる茶葉にえらばれるほどになりました。つまり、幕府ご用達のお茶の地位を確立したのです。
武士の間に本山茶のブランド力が広まったことで、庶民にもその名が広く知れ渡るようになり、幕府から庶民まで好まれる一品となりました。
そんな本山茶の栽培されている環境は、県北部にある南アルプスの伏流水を含む安倍川流域で栽培されています。
この安倍川はダムのない珍しい川で、南アルプスからもたらされる豊かな栄養を、茶葉に与え続けているのです。そして山間部で栽培されていることで、朝夕に発生する山霧により、爽やかな香りと深い滋味を生み出しています。
また山間部で栽培されていることで、茶葉にあたる日光が制限されており、平野部のお茶と比べ鮮やかな緑や口あたりのやさしさも楽しめます。
茶葉事体が柔らかいため、製茶工程の蒸し時間が一般的な煎茶に比べ短い「浅蒸し」で製造されています。この「浅蒸し」によって、茶葉が壊れにくく、香りが損なわなくなっているのです。
茶葉がしっかり形をのこしているので、茶の水色はキレイな黄金色で透き通っています。
見た目も美しいお茶を楽しみたい方にはすごくおすすめするお茶です!
おすすめのお茶
本山茶のなかで一番高地で栽培しているお茶です。
環境が厳しいなかで育てられた茶葉はうま味が強く、甘い香りが特徴のお茶です。
春には爽やかな口当たりで、秋にはずっしりとインパクトのある口当たりに変わる非常に珍しいことも特徴となっています。
ぜひ一度ためしてみてください。
さいごに
800年の歴史を持ち、幕府からも認められた「本山茶」でしたがいかがだったでしょうか?
南アルプスの恵みを含んだ茶葉から抽出された味は、他の産地の茶葉とは違った深みと清廉な香りを味あわせてくれます。
ぜひみなさんも一度試しに飲んでみてください。
静岡県のお茶は「本山茶」の他にも、「天竜茶・川根茶・掛川茶」の3つがあります。
この3つのお茶についてもご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
お茶の味は栽培環境や製造工程によって大きく変わります。
みなさんもぜひ全国各地の日本茶を飲み比べてみてください。
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