Pickwickの緑茶は日本茶の代わりになる?オランダの国民的ブランドを正直にレビューします

オランダのPickwick Green Tea pureのパッケージ、ティーバッグ、淹れた水色海外で一福

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海外赴任中の日本人なら、たぶん一度は通る道だと思います。

日本から持ってきた茶葉が、とうとう底をついた。近所のスーパーに行ってみるものの、当然ながら煎茶は売っていない。紅茶とハーブティーの棚が延々と続くなかに、ぽつんと「GREEN TEA」の文字。

オランダなら、その棚にあるのはまず間違いなく Pickwick(ピクウィック) です。青と緑のあの箱。オランダのスーパーで、この銘柄を置いていない店を私は見たことがありません。

「まあ、緑茶は緑茶だろう」——そう思って、私も買いました。

結論から先に申し上げます。日本茶が恋しくてこれを買うのは、あまりおすすめできません。 ただし「まずいから」ではありません。むしろ逆で、何も悪いところがないのに、何も良いところもないという、レビューする側としては一番書きにくいお茶でした。

そして飲み終わってしばらく考えて、「これは出来の悪い日本茶ではなく、そもそも別のカテゴリの飲み物なのではないか」というところに行き着きました。その話も含めて、正直に書きます。

オランダのPickwick Green Tea pureのパッケージ、ティーバッグ、淹れた水色

そもそもPickwickとは、どういうブランドなのでしょうか

飲む前に、少しだけブランドの話をさせてください。ここを知っておくと、後半の味の話がぐっと分かりやすくなります。

出発点は1753年、フリースラントの雑貨店

1753年、オランダ北部フリースラント州のヨウレという村で、エフベルト・ダウエ(Egbert Douwes)が夫婦で「De Witte Os(白い雄牛)」という雑貨店を開きました。ここでお茶を売り始めたのが、すべての始まりです。

この店の名前が、のちにDouwe Egberts(ダウエ・エフベルツ)というブランドになります。オランダで暮らしていれば、スーパーのコーヒー棚で毎週見ている、あの赤いパッケージです。

Pickwickという名前が正式に登場するのは、そこから約180年後の1937年4月2日。当時の経営陣の妻がチャールズ・ディケンズの愛読者で、とりわけ『ピクウィック・クラブ遺文録(The Posthumous Papers of the Pickwick Club)』を好んでいたことが由来だそうです。

つまりこのお茶、名前の出どころがイギリス文学なのです。産地でも品種でもなく、小説。日本茶のブランドが「宇治」「狭山」「知覧」と、まず土地の名前を掲げるのとは、発想がまるで違います。

ティーバッグのタグに「質問」が印刷されている

もうひとつ、日本のお茶にはない仕掛けがあります。

写真をよく見ていただくと、ティーバッグの紐の先に小さなタグがぶら下がっています。そこにこう書いてありました。

Van wie word jij altijd vrolijk?
(あなたはいつも、誰といると楽しい気持ちになりますか?)

商品名でも、キャッチコピーでもありません。質問です。

これは「Tea Topics」というPickwickの取り組みで、2015年から続いています。ティーバッグのラベル1枚1枚に、こうした問いかけが印刷されている。これまでに印刷された質問は、累計でおよそ21億にのぼるそうです。

お茶を淹れて、テーブルに座って、タグをめくる。そこに書かれた質問を、目の前の相手に投げてみる——そういう時間の使い方を、メーカーが商品に組み込んでいるわけです。

日本茶が「一杯の中身」で勝負しているとすれば、Pickwickは「お茶を飲んでいる時間」のほうを設計している。この違いは、後で効いてきます。


買ったのは「Green Tea pure」。スペックを確認します

数ある緑茶ラインナップのなかから、あえて無香料の「pure」を選びました。フレーバー付きを選んでしまうと、日本茶との比較になりませんので。

項目内容
商品名Pickwick Green Tea pure
原材料緑茶100%(それ以外の記載なし)
内容量1.5g × 20袋(計30g)
価格2.19ユーロ前後(1杯あたり約11セント)
認証Rainforest Alliance、Ethical Tea Partnership
淹れ方の表示沸騰したお湯(100℃)で2〜3分
購入先Albert Heijn(オランダのスーパー)
謳い文句light and refreshing for a tiny break at any moment of the day

1杯あたり11セント、日本円にすると20円弱です。安い。そしてどのスーパーにも必ずある。この2点だけでも、駐在生活における意味は小さくありません。

原材料が「緑茶」だけというのも、変な添加物が入っていないという意味では好ましいところです。認証の面でも、Rainforest AllianceとEthical Tea Partnershipの両方が入っています。

ただ、日本人として一点だけ引っかかったことがあります。

産地の記載がありません。 「緑茶」とだけ書いてある。日本茶なら、たとえ安いティーバッグでも「静岡県産」「国産茶葉100%」くらいは必ず書きます。産地を言わないということは、産地で選ばれることを想定していない商品だということです。

100℃で2〜3分——ここで日本人は必ず身構えます

パッケージの淹れ方表示を、もう一度見てください。

100℃。2〜3分。

日本茶を淹れる方なら、思わず「えっ」と声が出るのではないでしょうか。煎茶は70〜80℃、玉露なら50〜60℃。100℃の熱湯を煎茶に注げば、渋みと苦みが暴れて飲めたものではなくなる——というのが、日本茶の常識です。

その熱湯を、メーカーが堂々と指定している。これはつまり、熱湯を注いでも渋くならない茶葉であるか、あるいは渋くなっても構わない前提の商品か、そのどちらかということになります。

今回は、その答えを確かめる意味も込めて、パッケージの表示どおりに淹れました。メーカーが推奨する条件、つまり「この商品にとって最良の状態」で評価するのが公平だと考えたためです。

淹れた条件

項目内容
湯温100℃(パッケージ表示どおり)
抽出時間2〜3分(同上)
水市販の軟水「SPA Reine」(硬度約16mg/L)
茶葉ティーバッグ 1.5g × 1袋(マグカップ1杯)

ひとつだけ、表示にない工夫をしています。水に、オランダの水道水ではなく市販の軟水を使いました。

以前この一福で、同じ茶葉をオランダの水道水と市販の軟水で淹れ比べたことがあります。結果は歴然で、硬度の高い水道水では香りと甘みがはっきり削られました(詳しくはこちらの記事に書いています)。

その教訓があるので、今回は最初から軟水を使っています。つまり、このお茶にとって条件は最良に近いわけです。メーカー指定の温度と時間、そして日本茶に最も向くとされる軟水。ハンデは何もありません。

その前提で、以下の結果をご覧ください。


結果:チャートが、ほとんど点になりました

いつもどおり、「あま味・キレ・香り・水色・コク・渋味」の6項目を5段階で採点しました。

Pickwick Green Tea pureの味わい評価レーダーチャート(あま味・キレ・香り・水色・コク・渋味)

数値にすると、こうです。比較のために、以前この6項目で採点した日本の煎茶(JA高知県「土佐の緑茶」を軟水・70℃で淹れたもの)を横に並べました。

評価項目Pickwick Green Tea pure参考:土佐の緑茶(軟水・70℃)
あま味1.02.0
キレ2.02.0
香り1.02.5
水色3.52.0
コク1.01.5
渋味1.02.5

※ 水はどちらも同じSPA(軟水)ですが、湯温・抽出時間・茶葉の形状(ティーバッグと茶葉)は違います。厳密な対照実験ではなく、「同じ人間が、同じ水で、同じものさしで採点した」という程度のものとしてご覧ください。

チャートの形を見ていただくと分かるとおり、水色(すいしょく)だけが下に長く伸びて、あとはほぼ中心に張り付いています。 六角形になりません。

以前オランダの水道水で日本茶を淹れたときも、いびつな形にはなりました。でもあれは「香りが減って渋みが立った」という偏りの形でした。今回は偏りですらなく、そもそも項目が立ち上がってこないのです。

順に見ていきます。

香り(1.0):カップに顔を近づけても、何も来ません

いちばん驚いたのがここです。

日本茶なら、急須のフタを開けた瞬間に、青々しい香りがふわっと立ちのぼります。安い茶葉でも、それなりに何かは香ります。

Pickwickは、顔を近づけても、ほとんど何も来ません。 「香りが弱い」というより「香りを探しに行かないと見つからない」レベルです。かろうじて、乾いた草のような、ごく淡い植物の気配がある。それだけでした。

不快な香りは一切ありません。カビ臭さも、古い茶葉特有の油っぽさも、まったくない。品質が悪いのではなく、最初から香らせる気がないという印象です。

私は「高いお茶を買う理由の大半は香りにある」と思っている人間なので、ここが空白なのは正直こたえました。

あま味(1.0)と渋味(1.0):どちらも「ない」

日本茶の味は、うま味・甘み・渋みの綱引きで決まります。この綱引きが、そもそも起きません。

甘みがない。 一煎目を飲み込んだあと、口に残るはずの余韻の甘さが、ほぼゼロです。

そして渋みもない。 これは驚きでした。100℃の熱湯を数分注いだのです。日本の煎茶に同じことをしたら、顔をしかめるくらい渋くなります。それがまったく渋くならない。

先ほどの「熱湯を指定している理由」の答えが、ここで出ました。この茶葉は、熱湯で長く抽出しても渋みが出てこない。 だから100℃でいい、というより、100℃にしないと何も出てこないのだと思います。

コク(1.0):「薄い」ではなく「軽い」

薄いお茶というのは、本来あるべき味が足りていない状態を指します。でもこのお茶は、そういう物足りなさとは少し違いました。

最初から軽く作られている感じです。厚みを狙って外したのではなく、厚みを目指していない。飲み終わったあと、口の中に何も残りません。良く言えば後を引かない、悪く言えば飲んだ記憶が残らない。

キレ(2.0):唯一、平均点がついた項目

6項目のなかで唯一、そこそこの数字がついたのがキレです。

とはいえこれは、他の要素が何もないから、引き際だけがきれいに見えているという側面が大きいと思います。甘みも渋みもコクも残らないのだから、キレが良いのは当然と言えば当然です。

ただ、この「後に何も残らない」性質が、あとで述べる長所につながっていきます。

水色(3.5):ここだけ、なぜか数字が高い

そして最大の矛盾がこれです。味も香りもほとんどないのに、色だけはしっかり出る。

写真のとおり、カップの液体は澄んだ黄緑色で、見た目には「ちゃんと緑茶が出ている」ように見えます。実際、6項目のなかでこの水色だけが3.5と突出しました。

見た目で判断すると、完全にだまされます。

実は以前、オランダの水道水で日本茶を淹れたときにも、「味は薄くなったのに色は濃くなる」という同じ逆転現象が起きました。ただし、あのときの犯人は水の硬度でした。

今回は違います。すでに軟水で淹れているのです。 水のせいにできる余地は残っていません。原因は水ではなく、茶葉そのものの設計にある——そう考えるほかありませんでした。


正直な結論:日本茶が恋しい駐在員には、勧めません

はっきり書きます。

「日本茶が切れたから、とりあえずこれで」という買い方は、おすすめしません。

理由は単純で、日本茶を飲んだときの満足感が、ここには一切ないからです。香りも、甘みも、うま味の余韻もありません。日本で飲んでいた一杯の記憶を埋めようとして買うと、飲み終わったあとに、かえって喪失感が残ります。私がまさにそうでした。

日本茶が飲みたいのであれば、遠回りに見えても

  • 一時帰国のときにまとめて買って帰る
  • 日本から送ってもらう
  • 現地のアジアンスーパーや通販で日本茶を探す

のいずれかを取ったほうが、確実に幸福度が高いです。そして、せっかく持ち帰った茶葉を台無しにしないために、水と湯温にだけは気をつけてください(水の話はこちら、淹れ方の話はこちらに書きました)。


現地のスーパーで満足できる煎茶が見つからないなら、日本から送ってもらうほうが早いかもしれません。贈る側の選び方は日本茶ギフトのおすすめと選び方に書きました。

ただし、評価できる点が3つあります

ここで終わってしまうと、ただの酷評になってしまいます。実際に飲んでみて、これは素直にいいと思った点が3つありました。

① 誰も脱落しない「飲みやすさ」

味の主張が何もないということは、引っかかる人が誰もいないということでもあります。

日本茶が苦手な人がよく挙げる理由は「苦い」「渋い」「青臭い」の3つです。このお茶には、その3つがどれもありません。緑茶を初めて飲む人に出しても、まず嫌がられないでしょう。

「万人受け」という言葉を、これほど文字どおりに実現している飲み物も珍しいと思います。

② 食べ物を選ばない

これは飲んでみて初めて気づいたことです。

紅茶、特にイングリッシュブレックファストや濃いブラックティーは、合わせる食べ物をけっこう選びます。味が強いので、繊細な料理と一緒だと喧嘩してしまう。ミルクを入れれば入れたで、また相手が変わります。

その点このお茶は、何と一緒に飲んでも邪魔をしません。 甘いものでも、しょっぱいものでも、食事中でも。後に何も残らないというキレの良さが、ここで効いてきます。

オフィスで昼食のあとに、あるいは会議中に手元に置いておく一杯としては、むしろ理にかなっているのかもしれません。

③ 安さと、圧倒的な入手性

1杯20円弱。どのスーパーにも必ずある。切らしても5分で買い足せる。

「毎日飲むお茶にまでこだわると続かない」というのは、海外生活の現実です。日常の一杯という枠で見れば、これは十分に実用的な選択肢です。


なぜ、ここまで味が抑えられているのでしょうか

さて、ここからは私の推測です。事実として確認したわけではないので、そのつもりでお読みください。

飲み終わって最初に浮かんだのは「メーカーの実力が足りないのだろうか」という疑問でした。でも、少し調べてみて、考えを変えました。

おそらくこれは、意図的に抑えているのだと思います。

そう考えた根拠が3つあります。

根拠①:無香料は、緑茶8種のうち1種だけ

Pickwickの緑茶ラインナップを並べてみると、こうなっていました。

商品名香りづけ
Pureなし
Lemonレモン
Cranberryクランベリー
Ginger & Lemongrass生姜・レモングラス
Orange & Mandarinオレンジ・マンダリン
Mango & Jasmineマンゴー・ジャスミン
White & Green Tea Jasmine & Passionfruitジャスミン・パッションフルーツ
Green Tea Variation Boxココナッツ、クランベリー、マンゴー&ジャスミン、ストロベリー&レモングラス

8種のうち、香りをつけていないのは「Pure」ただ1つです。

さらに同社のフルーツティーは12種類。つまりこのメーカーは、香りを設計する技術を、たっぷり持っているわけです。持っていて、Pureにはあえて使っていない。

根拠②:商品説明そのものが「控えめであること」を売りにしている

Pickwick自身がPure Greenをどう説明しているかというと、「mild(穏やか)」「delicate(繊細)」「light and refreshing(軽くさっぱり)」といった言葉が並びます。パッケージにも「light and refreshing for a tiny break」と印刷されています。

濃さや香り高さを一度も謳っていない。 抑えめであることが、欠点ではなく仕様として書かれています。

根拠③:日本茶の香りは、こちらでは「強すぎる」のかもしれません

これは現地で暮らしていて感じることです。

日本茶のあの青々しい香り——海苔や若草にたとえられる、私たちが「良い香り」と呼ぶあの成分は、こちらの人には「魚っぽい」「草っぽい」と受け取られることがあります。実際、日本茶を出したときの反応が、必ずしも好意的でないことは何度か経験しました。

もうひとつ、根拠というより裏づけですが——湯温を70℃まで下げて淹れ直しても、6項目のスコアは100℃のときとまったく同じでした。日本茶なら確実に表情が変わる操作です。それが効かないというのは、温度で引き出せる成分が、そもそもこの茶葉に入っていないということだと思います。(詳しくは末尾の「よくある質問」に書きました)

そう考えると、Pureの立ち位置がはっきりしてきます。これは日本茶の廉価版ではなく、「緑茶をこれから飲む人のための、いちばん低いハードル」として設計された商品なのではないでしょうか。

香りを立たせない。渋みを出さない。誰も脱落させない。そのうえで、飲んでいる時間のほうにタグの質問を仕込む——冒頭のTea Topicsの話に、ここでつながります。

だとすれば、ものさしを間違えていたのは私のほうです。これは日本茶の代替品ではありません。同じ「緑茶」という言葉を使ってはいるけれど、目指しているものが違う、別カテゴリの製品です。

※ちなみに・・・「オランダの緑茶=薄い」と一般化はできません

念のため書いておくと、今回の話はあくまでPickwickのpure 1種類についての評価です。

オランダには専門店の茶葉もありますし、近年は抹茶の人気も高まっています。アジアンスーパーに行けば日本産・中国産の緑茶も手に入ります。スーパーの棚に並ぶ日常品として、Pickwickがこういう設計になっている——それ以上のことは、この一杯からは言えません。


よくある質問

Q. 70℃で淹れ直したら、化けますか?

試しましたが、変わりませんでした。同じSPA Reine(軟水)で、抽出時間はパッケージ表示どおりの2〜3分のまま、湯温だけ70℃に下げて淹れ直しています。結果は6項目とも100℃のときと同じ。あま味1.0、キレ2.0、香り1.0、水色3.5、コク1.0、渋味1.0でした。

日本茶であれば、70℃に下げるとあま味が出て渋味が引くという変化がはっきり出ます。それがまったく起きないというのは、温度で引き出せる成分が、そもそもこの茶葉に入っていないということだと思います。ここからは私の推測ですが、本文で書いた「意図的に味を抑えている」という見方を裏づける結果だと受け止めています。淹れ方でどうにかなる問題ではなく、設計の問題です。

ただ、これは裏返せば湯温を気にしなくてよいということでもあります。忙しい朝に沸かしたてのケトルからそのまま注いでも、失われるものは何もありません。

Q. オランダの硬い水道水で淹れたから、味が出なかったのではありませんか?

いいえ。今回は最初から市販の軟水(SPA Reine、硬度約16mg/L)を使っています。

以前オランダの水道水で日本茶を淹れて痛い目を見ているので、その教訓を先に適用しました。日本茶に最も向くとされる軟水で、メーカー指定の湯温と時間で淹れて、この結果です。水のせいではありません。

逆に言えば、このお茶にわざわざボトルの軟水を使う必要はありません。水道水で淹れても、おそらく差はほとんど出ないでしょう。1本1ユーロの軟水を使う価値があるのは、日本から持ち帰った良い茶葉のほうです。

Q. オランダのスーパーで日本茶(煎茶)は買えますか?

一般的なスーパーの棚には、まず並んでいません。Pickwickの通常ラインにも煎茶はありません。手に入れるなら、アジアンスーパー、日本食材店、あるいはオンラインになります。一時帰国のときに買って帰るのが、結局いちばん確実です。

Q. 現地の同僚に日本茶を出すとき、何を選べばいいですか?

今回の一件を踏まえると、いきなり高級煎茶や玉露を出すのは、少し重いかもしれません。うま味と香りが強いお茶ほど、日本茶に慣れていない人には壁が高くなります。

香ばしさが主役のほうじ茶や玄米茶のほうが、最初の一杯としては受け入れられやすいと感じています。実際に現地の同僚へ日本茶(煎茶)を出してみた記録は、日本茶を5カ国の同僚に出したら、最初の質問は「これは抹茶?」でしたにまとめました。ただし、ほうじ茶はラテ用のパウダーなら現地のスーパーで買えますが、急須で淹れる茶葉のものは見つかっていません。玄米茶も同じで、この仮説自体はまだ検証できていません。

Q. 結局、買う価値はありますか?

「日本茶の代わり」としてはノー、「日常の飲み物」としてはイエスです。この2つを混ぜて考えると、必ず失望します。


さいごに

この記事を書きながら気づいたのは、私が最初から「日本茶の代わりを探す」という目で棚を見ていたということでした。

だから採点も辛くなりました。香りがない、甘みがない、コクがない——ないものばかりを数えていたわけです。

でも、ティーバッグのタグに印刷された「あなたはいつも、誰といると楽しい気持ちになりますか?」という質問を読んだとき、少し見方が変わりました。

味で主張しないお茶が、代わりに言葉を渡してくる。 一杯の中身ではなく、その一杯を飲んでいる時間のほうを大事にしている。それはそれで、ひとつの文化の形なのだろうと思います。

日本茶が恋しいときは、日本から持ち帰った茶葉を、軟水で、70℃で、丁寧に淹れる。仕事の合間や、誰かと話しているときは、Pickwickでいい。使い分ければいいだけの話でした。

海外で日本茶を飲むというのは、茶葉と水と道具を揃えることだと思っていましたが、どうやら「ものさしを持ち替えること」でもあるようです。

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あなたの海外での一杯が、少しでも納得のいくものになりますように。


参考にした情報源

  • Pickwick「Geschiedenis(ブランドの歴史)」… 1753年のDe Witte Os創業、1937年4月2日のPickwick命名、ディケンズ由来、Tea Topicsの開始年と累計質問数
  • Pickwick「Green Pure Green(商品ページ)」… 原材料、味わいの説明、100℃・2〜3分の淹れ方
  • Pickwick「Green thee(緑茶ラインナップ)」「Fruit thee(フルーツティー)」… 商品構成
  • Albert Heijn「Pickwick Green tea pure(商品ページ)」… 原材料、内容量、価格、認証、淹れ方表示

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